ラヴニカの献身考察6 運命のきずななんてなくても強い!ティムール再生デッキ研究
ティムール再生というデッキをご存じだろうか。
2019年3月25日現在のスタンダード環境にある
デッキの1つで、ラヴニカの献身で追加された
【荒野の再生】を赤青緑のカラーリングで
活用したデッキだ。
環境当初はあまり使われていなかったが、
MF京都直前からユーザーが増え、結果も残し
始めている。
私も3月初旬からこのデッキを使い始め、調整を
重ねた結果、かなり納得のいく形になった。
MF京都本戦には参加できなかったがその他での
結果も交えながら紹介したい。
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ティムール再生とは
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■基本構成
中核を担うカードとして挙げられるのは下記3枚。
・成長のらせん
・悪意ある妨害
・荒野の再生
成長のらせんと荒野の再生については以前にも考察
しているので、そちらをご確認いただきたい。
ティムール再生の強みは
・メインフェイズにマナを使ってもエンドフェイズ
に土地が起きる(相手ターン中に構えられる)
・自ターンエンドフェイズに多量のマナが出る
の2点だ。それをスムーズに早く行うために必要な
【成長のらせん】。
相手を妨害しつつカードを探しに行ける【悪意あ
る妨害】。
そしてデッキコンセプトでもある【荒野の再生】。
荒野の再生を場に出せるかで勝敗も大きく変わる。
■タイプ別
大きく分けて2つのタイプがある。
【運命のきずな】入りタイプか、無しタイプかだ。
環境当初は運命のきずな入りティムール再生が多
く、現在では無しタイプの方が多い印象だ。
【運命のきずな】の有無により大きく変わるのは
エンドカードを何にするかという点にある。
・運命のきずな入りタイプ
【荒野の再生】の効果でエンドフェイズに大量のマナを
出し【運命のきずな】で追加ターンを得る。
マナに余裕があれば【水没遺跡アズカンタ】を
起動して次の【運命のきずな】を探しに行く。
エンドカードは【ハイドロイド混成体】や
【発展/発破】を採用している。
・運命のきずな無しタイプ
最強クラスのクリーチャー、【パルン、ニヴ=ミゼット】
でコントロールするプランと【発展/発破】の
バーンダメージでゲームを決めるプランがある。
■善し悪しはそれぞれ
きずな入りタイプはコンボデッキ。マグロだ。
決まれば上手く回れば相手にターンを返すことな
くゲームエンドまで行ける。シミックネクサス
とは違い【発展/発破】があるので相手を突然死
させることもできる。しかし最近ではきずな無し
タイプが増えてきている。これには環境の高速化
が大きく影響していると私は考えている。
【荒野の再生】が絡むデッキは、どの型でも
【荒野の再生】を引き込めるか・設置できるか
が大きなポイントとなる。しかしSCGオープン
で青単が優勝した前後から、青単ユーザーを
急増、それに加え白単の急増した。
これらのデッキは早いうえにエンチャントを破壊
できる。※または打ち消せる
そのため【荒野の再生】を貼りながらゲーム
エンドまで持っていくことが困難になってきて
いるのだ。
きずな無しタイプはいわゆるコントロールデッキ。
コンボを決めるわけでは無いので、きずな入り
タイプのデッキで必要となるコンボパーツの
スペースを、コントロールパーツのスペースに
割く事が出来るのが強みだ。
■デッキ相性 スタンダードメタ
・スゥルタイミッドレンジ 〇
かなり有利だと考える。【ビビアン・リード】
の着地を警戒していれば有利に立ち回れるだろう。
昨今ではティムール再生がきつすぎてスゥルタイ
の方が形を変えブロントドンをメインから搭載
するようになってきている
・赤単 △
通常の構築では微不利。間に合うかどうかという
戦いになる
・エスパーコントロール 〇
メインはかなり有利。エスパーコン側に無駄カード
が多いので尚更有利になる。
・白ウィニー ×
かなり厳しい。何かしらの対策が必要
・青単 △
微不利。しっかりと我慢できるかがポイント。
・青赤ドレイク 〇
比較的楽。相手が致命傷を与えてくるタイミングを
ちゃんと見計らっていれば何とかなる。
このように単純に単色の速いデッキが非常に苦手。
そこをどうにか出来ないかと考え、試行錯誤した
結果、1つの答えに私はたどり着いた。
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デッキレシピ
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■メインボード
<土地>
島2
山2
森1
硫黄の滝3
内陸の湾港3
根縛りの岩山3
蒸気孔4
踏み鳴らされる地4
繁殖池4
<クリーチャー>
成長室の守護者4
パルン、ニヴ=ミゼット2
<スペル>
成長のらせん4
悪意ある妨害4
荒野の再生4
発展/発破4
薬術師の眼識4
シヴの火4
アズカンタの探索2
中略1
一瞬1
■サイドボード
溶岩コイル2
否認3
打ち壊すブロントドン2
猛竜の幼生4
焦熱の連続砲撃1
パルン、ニヴ=ミゼット1
押し潰す梢2
通常のティムール再生と違う点はメインボードの
【成長室の守護者】、サイドボードの【猛竜の
幼生】だ。本当に強い。是非だまされたと思って
使って見てほしい。単色系デッキとの立ち回りが
大きく改善された。
一番意識したのは白ウィニーだ。
【アダントの先兵】や【べナリアの軍司令】で
攻撃力の上がった【徴税人】や【空渡りの野心
家】を順応した【成長室の守護者】なら止めら
れる。1ターンゲームが長引くことは、このマッチ
アップにおいては非常に重要となる。
【焦熱の連続砲撃】は非常に強力なカードでは
あるが手札で腐ってしまうことも多々ある。
【成長室の守護者】は4/4のサイズというサイズ
からもエンドカードになり得るカードだ。
ビートを続けてゲームが終わる事もある。
これが焦熱の連続砲撃と圧倒的に違う点だ。
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直近の戦績
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MF京都金曜スタン倍
1回戦 後手 赤単〇〇
2回戦 後手 青緑マーフォーク〇〇
3回戦 ID
MF京都日曜スタン倍
1回戦 先手 スゥルタイミッドレンジ〇〇
2回戦 後手 ティムールコントロール〇〇
3回戦 後手 エスパーコントロール〇×〇
平日ショーダウン
1回戦 後手 エスパーコントロール〇×〇辛勝
2回戦 後手 スゥルタイネクサス〇×〇辛勝
3回戦 後手 オルゾフミッドレンジ〇〇
平日ショーダウン
1回戦 先手 青単〇×〇
2回戦 後手 オルゾフアグロ〇×〇
3回戦 後手 スゥルタイミッドレンジ〇〇
※こう見直すと後手が多い・・・
白ウィニーのために入れた【成長室の守護者】
だが白ウィニーと対戦できていないという
厳しい現実・・・・しかし速い展開を見せる
赤単、魚単、青単にはいい感じで勝てている。
これとは別に赤単、門コントロールとも複数回
調整を行ったが、7~8割は取れている。
■きつそうなデッキ
まだ試してないが、おそらく白緑トークンは
かなり厳しいと思われる。要所でカウンターを
当てられなければそのまま負けてしまうだろう。
ニコル・ボーラスを採用しているグリクシス
コントロールもかなり厳しいと想定している。
※何よりハンデスきつい。トップ解決力が低いため
まだまだ改善点はあるデッキだが、かなり感触も
良い為まだまだ使い込んで改良を続けていきたい
と思う。
この記事を読んでティムール再生に興味を持った
人がいれば是非一度触ってみていただきたい。
マリガン基準など、際どい部分の練習にはとても
適したデッキだと思う。